Twitter広告の仕組み、種類、ターゲティング方法など、基本的な内容をまとめました。
Twitter広告を始めるファーストステップとして、ぜひご活用ください。
-Twitter広告の目次-
Twitterとは
Twitterは140文字という短文で「つぶやく」手軽さが人気のSNSです。
匿名で利用が可能で、10代から20代の若年層が多く利用しており、国内の月間アクティブユーザー数は約4,500万人に及びます。
気軽に他のユーザーをフォローしコミュニケーションをはかることができ、リツイートと呼ばれる他ユーザーのツイートを再発信する仕組みにより情報の拡散性が高いことも特徴のひとつです。
Twitter広告について
Twitter広告は返信やリツイート、閲覧など、ユーザーが広告に対してなんらかのアクションを行った際に課金される方式を取っています。
リツイート先からさらにリツイートされた場合など、いわゆる「2次拡散」には費用が発生しないため、うまく利用すれば低予算で高い効果を見込めます。
Twitterは匿名の利用者も多いですが、Twitter内で行った行動やアクションに対しての細かなターゲティングが可能で、それぞれの目的にあった豊富なクリエイティブも用意されています。
Twitter広告オークションの仕組み
Twitterはオークション方式により広告が配信されます。
オークションは同じターゲティング設定を行っている広告主との競い合いとなり、広告の落札には入札価格とともに、広告の品質も考慮されます。
広告スコア
広告の落札の決定要因となる入札金額と広告の品質をあわせたものを[広告スコア」と呼び、広告の品質は以下の基準により決定されます。
- 共感度
ユーザーの広告への反応頻度(クリック、いいね、リツイート) - 関連性
ツイート内容とユーザーとの興味関心の一致 - リーセンシー
ツイートの鮮度(新しさ)
広告の入札
Twitter広告は3つの入札タイプがあり、タイプは広告の目的により決定されます。
自動入札
自動入札では、予算内で最大限の成果が得られるように入札額が自動で最適化されます。
入札額の設定をおこなう必要はなく、オークションで競える金額で自動的に入札額が決定されます。
上限入札単価
上限入札単価は、手動で入札額を設定する方法です。
設定した入札額を上回った金額で落札されることはなく、広告主が支払う金額を完全にコントロールできます。
一方、設定した入札額と落札可能な金額との乖離があると、全く広告が配信されないという事態になるため、適正な落札額を予想できる経験と知識が必要です。
目標入札単価
目標入札単価は、上限入札単価のように入札額を1円単位で決定するのではなく、あくまで目標として金額を設定します。
結果として個別の落札額は目標値から乖離する可能性がありますが、1日あたりの平均落札額は設定した目標値に近い金額となります。
なお、この設定は「フォロワー」、「ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン」を目的とするキャンペーンで利用できるオプションとなります。
広告費用
ユーザーが請求可能なアクションを行うことで費用が発生しますが、その費用はセカンドプライスオークションというシステムモデルにより決定されます。
セカンドプライスオークションは落札額がそのまま広告費用となるのではなく、次点(2番目)の入札額をベースに金額が決定するシステムで、Twitterの場合は2番目の入札額から約1円高い金額が実際の広告費用になります。
Twitter広告の種類
Twitter広告は、出稿目的や掲載場所によって以下の3つの種類に分けられます。
プロモツイート
プロモツイートとは、広告の為に発信されるツイートのことです。
プロモツイートにはすべて[プロモーション]というラベルが明示され、通常のツイートと区別できるようになっていますが、ツイートに対してのアクション(リツイート、返信、いいね等)は通常のツイート同様に行うことができます。
掲載される場所
プロモツイートは主にタイムライン上で通常のツイートとツイートの間に表示されます。
表示されるタイミング
Twitterではタイムライン上が広告で埋め尽くされないように、1日にプロモツイートが表示される数を制限しています。
その為、プロモツイートがユーザーのタイムラインに表示されるのは、広告ごとに最大1回のみとなります。
プロモアカウント
プロモアカウントはフォロアーを獲得することを目的とした広告です。
広告主のTwitterアカウントに興味を持ちそうなユーザーにセグメントされ、アカウントをおすすめします。
掲載される場所
主に「おすすめユーザー」の枠に表示されます。
プロモツイート同様に他のおススメユーザーと区別できるようにラベルが付けられます。
プロモトレンド
プロモトレンドとは、おすすめトレンド枠に1日24時間、1社限定で表示され続ける広告です。
法人アカウントのみ1日1社限定のため、広告の出稿には数百万単位の多額の予算が必要ですが、その分高い効果を期待できます。
掲載される場所
おすすめトレンドの1番目か2番目に表示されます。
表示されるタイミング
広告掲載中は、Twitterのすべてのユーザーにプロモトレンドが表示されます。
配信の目的
Twitter広告は、広告を配信する目的に応じて広告を最適化できる機能が備わっています。
キャンペーンの作成時に複数の「キャンペーンの目的」から1つを選択することで、目的に応じた課金方式、広告の表示方法に最適化されます。
広告配信により「達成したいこと」を明確にしたうえで、適切なキャンペーンの目的を選択することが重要になります。
フォロワー(プロモアカウント)
フォロワー数を増やしたい場合に選びます。
タイムラインや検索結果、おすすめユーザーなど、さまざまな場所でフォローを促すカードやボタンを表示します。
ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン
WEBサイトへのアクセスを増やしたい時や、商品購入や資料請求といったコンバージョンを得たい時に選択します。
ブランド認知度の向上
できるだけ多くのユーザーにツイートを見てもらいたいときに選択します。
ターゲットを絞らず、さまざまな層に向けて商品やサービスを宣伝したい場合に有効です。
ツイートのエンゲージメント
ツイートへのアクション(リツイート、返信、いいねなど)を増やし、拡散を狙う場合に有効です。
ツイートへのアクション増加にともない、ユーザーとのコミュニケーションがとりやすくなる点もメリットです。
アプリのインストール数または起動回数
モバイル端末のユーザーに対して、アプリのインストールや起動を促します。
広告ツイート内には、画像や動画でプロモーションが行える「アプリカード」が表示され、クイックによりアプリストア(App Store、Google Play)に誘導します。
動画の再生数
動画の再生数を伸ばしたい時に選択し、費用は広告の再生数に応じて発生します。動画の再生数を伸ばしたい時に選択し、費用は広告の再生数に応じて発生します。
広告ターゲティング
Twitter広告のターゲティングは、フォロワーをはじめ、キーワードや、ユーザーの行動や興味関心に対してなど、多様な方法でターゲットを絞り広告配信をおこなえます。
どれが最も高い効果を発揮するかは、広告の目的や商材によって異なりますのでどれが正解というものはありません。
最初からベストな方法を狙うのでなく、いろいろなターゲティングを試していく中で、どのような方法がどのような反響を呼ぶか、実行と検証を繰り返すことでより高い効果を発揮できる場合もあります。
ターゲティングの種類
フォロアーターゲティング
アカウントのフォロワーと、類似の興味を持つユーザーをターゲットに広告を配信します。
リツイートやツイートなどフォロアーのさまざまなアクションに基づいて、類似のユーザーを決定します。
興味関心ターゲティング
25種類のカテゴリーと300種類のサブトピックからユーザーの興味や関心ごとを絞り込みターゲティングします。
カテゴリーとトピックの選択方法によって幅広いユーザーを対象にすることも、狭い範囲まで絞り込むことも可能です。
キーワードターゲティング
設定したキーワードと親和性の高いユーザーに広告を表示できます。
親和性の判断基準はユーザーの検索クエリ(キーワード)、最近のツイート、閲覧したツイートのキーワードに基づきます。
映画とテレビ番組
指定した映画やテレビ番組に反応(ツイートや他ユーザーのツイートの閲覧)しているユーザーをターゲティングし、プロモツイートを表示します。
イベントターゲティング
指定したイベントに反応(ツイートやその他アクション)しているユーザーをターゲティングします。
イベントはTwitter側で認定されたものから指定しますので、小規模のイベントでは利用できません。
テイラードオーディエンス
既存のフォロワーと顧客のみをターゲットにします。
会話ターゲティング
10,000種類以上あるの中から会話トピックを選ぶことで、そのトピックについて話しているユーザーをターゲティングできます。
属性によるターゲティング
言語ターゲティング
利用言語からターゲティングをおこないます。
地域ターゲティング
都道府県単位でのターゲティングをおこないます。
性別ターゲティング
性別によるターゲティングです。
端末ターゲティング
OSのバージョン、端末の種類、WiFi接続状況、携帯電話会社によるターゲティングです。
年齢ターゲティング
年齢によるターゲティングです。
Twitter広告のクリエイティブ
Twitter広告は文字のみのシンプルな広告から、画像や動画、さらには高度なギミックを加えたものまで、広告の目的とユーザーに応じて、さまざまなクリエイティブが用意されています。
文字のみ
文字のみのツイート
文字のみのシンプルな広告で、幅広い用途に利用できます。
- テキスト:140文字以内(本文128文字リンク12文字)
文字と画像
単一の画像付きツイートおよびGIF画像
単一の画像付きのツイートです。
画像が一つ加わっただけでも、表現の幅は格段に向上します。
- 本文:140字以内
- 画像:最大3MB
複数の画像付きツイート
複数の画像付きのツイートです。
商品をいろいろな角度から紹介したり、一枚の画像では魅力が十分に伝わらない場合などに利用します。
- テキスト:140字以内
- 画像:最大3MB
イメージWEBサイトカード
画像とテキストでWEBサイトへの誘導を促します。
画像をクイックすることでWEBサイトに遷移します。
- タイトル70字
- 本文140文字以内
- 画像:最大3MB
イメージアプリカード
アプリへの誘導をおこないます。
アクション誘導ボタンにより、ユーザーに対してさまざまなアクションを促すことができます。
- テキスト:本文140字以内
- 画像:3MB
- アプリ名/価格:アプリストアから自動取得
- アクション誘導オプション:インストール、起動、プレイ、購入、予約、接続、注文
動画
プロモビデオ
動画付きのツイートです。
広告に動きが加わるため高い訴求効果を期待できますが、画像と比較して一見でのインパクトには劣り、ユーザーに動画再生という時間を強いる必要もあります。
- タイトル:70字以内
- 本文:140文字以内
- 説明文(動画の下に表示):200文字
- 動画のファイル形式:MP4またはMOV
- ファイルサイズ::最大1GB
- 再生時間:2分20秒以内
ビデオアプリカード
動画付きのツイートでアプリへの誘導を促します。
アプリと動画との相性は良く、高い効果を期待できます。
- タイトル:70字以内
- 本文:140文字以内
- 説明文:200文字
- ファイルサイズ:最大1GB
- ファイル形式:MP4またはMOV
- 再生時間:2分20秒以内
ビデオWEBサイトカード
動画付きのツイートでWEBサイトへの誘導をおこないます。
WEBサイトの内容と関連性のある動画であることが重要です。
- テキスト:本文: 140文字、見出し70文字
- ファイル形式: MP4またはMOV
- ファイルサイズ: 最大1GB
カンバセーショナルカード
ハッシュタグボタン付きの画像、動画で拡散を促します。
Twitterならではのクリエイティブです。
- 見出し:23文字以内
- 本文:140文字以内
- ハッシュタグ:20文字以内
- 入力済みユーザーツイート:256文字以内
※ユーザーがボタンをクリックしたら表示されるツイート本文 - お礼のコメント:23文字以内
※ユーザーがメッセージをツイートした後に表示 - お礼のリンク(省略可):23文字以内
※ユーザーがカードを設定した後に提示するURL(任意) - 動画のファイル形式:MP4またはMOV
- ファイルサイズ:最大1GB
- 再生時間:2分20秒以内
- 画像:最大3MB
ダイレクトメッセージカード
動画、画像とカスタマイズできるハッシュタグ付きのアクション誘導ボタンが付いた広告で、プロモツイートに利用できます。
ユーザーが広告の中にあるボタンを押すと、最大4つのハッシュタグ付きアクション誘導ボタンがツイート画面に表示されます。
表示されたボタンからユーザーが選択し押下すると、広告主があらかじめ設定したメッセージとハッシュタグでツイート文が作られ、さらにツイートを行うと設定を行った動画や画像とともにタイムラインに表示されます。
- 見出し:23文字以内
- ツイート本文:140文字以内
- ハッシュタグ:20文字以内
- アクション誘導ボタン:最大4つ、テキスト: 24文字
- お礼のコメント:23文字以内※ユーザーが広告主のメッセージをツイートした後に表示
- 入力済みユーザーツイート:256文字以内
- お礼のリンク(任意):23文字以内※サイトに誘導させたい時に設定
- 画像(任意):ファイルサイズ:最大3MB
- 動画(任意):動画のファイル形式: MP4またはMOV
ファイルサイズ:最大1GB
再生時間:2分20秒以内
まとめ
Twitter広告ならではの機能や仕組みがある一方、ベースの部分は他のWEB広告と似ている箇所も多々あるため、GoogleやFacebookなど他のWEB広告の経験者であれば、比較的スムーズに広告の出稿までたどり着けると思います。
Twitter広告を使うことで、より多角的な方法で幅広いユーザーにリーチできるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてください。